■ハナニラ■ ネギ科(ユリ科)
葉や茎がネギのような香りがするので、ハナニラの名がついたようです。
しかし、星形の小花をたくさん咲かせた姿は可憐です。青色品種と白色品種があり丈夫なので通路の縁取りなどに
すると素敵です。
英名が「spring starflower」という春の花。9〜10月に球根を植えると良いでしょう。


古いものと出会って、正確にいうとどっぷりはまって、早1年が過ぎた。
歳をとるほど時間の流れが早くなるというが、まさにその言葉通り。
とにかく先も見えない状態の中、無理矢理に掘削機でゴリゴリやっていた感じだ。
「やり始めた時が、始まりなんだよ」
数年前に、ある年輩の方から頂いた言葉。私が自分の経験の浅さに不安になり、こぼしたことに対して返してくれた。
「前のことなんてどうでもいい。始まった時が始まりなんだよ。それから頑張ればいいじゃないか」
この言葉に何度励まされたことか。
私は、気の向くまま生きてきたと思う。
気持ちの中に立て付けの悪い引き出しのようなものがあって、すんなり納まった時は居心地がよく、
ガタついてハマりが悪い時は、やすりをかけて、ろう引きしないと気が済まない。
それが整うまで、延々と右往左往するのだ。
ただ、何でも野放しにしてくれた親からの唯一の教えで「始めたことは続けなさい」というのがあって
とりあえず大抵のことは3年間やることにしていた。
「続けなさい」が勝手に「3年間」にすり変わっているのだが、一つの事を3年続けると最初はちゃんと納まっていた
引き出しが急にハマりが悪くなってくる。だから手入れをして別の段に入れ替える。その繰り返しだった。
色んなことに違和感を感じながら生活していて、そんな自分に嫌気がさしていた頃古いものに関わるようになる。
新鮮な感覚はもちろんのこと、それまでの違和感が一気に解消して心地よさを味わえる様になった。
どうして気づかなかったんだろう。
思い返せば学生の頃、メダカを飼いたくて金魚鉢を探していた。近所の金魚屋にはつるんとした現代的なものしかなく、
それでは納得できなくて買えずにいた時、東郷神社の骨董市に出くわした。そこで見つけた気泡の入った金魚鉢に
釘付けになり即購入。そんな出会いがあったのに。
あれから十数年。やっと見つけた居場所。
「やり始めた時が、始まりなんだよ」は「気づいた時が、始まりなんだよ」の言葉になって今も励まし続けてくれている。
「下を向いて歩こう」
のみの市に何度も通っているうちに、ある共通点に気がついた。それはみんな姿勢が悪いこと。
というか、下を向いてものを見ているとどうしてもそういう姿勢になってしまうのだが、
長年やっているとそれが染み付いて普段の生活でもつい前屈みになってしまうようだ。
無論、自分も同じ。まだまだひよっこだが、つい下を向いて歩いてしまう。
はっとして背筋を伸ばしてみるものの、気づくとまたやってる。
でも、下にはいいものがたくさん落ちているのも事実。
つい先日も、ある方と話をしていると急にしゃがみ込んだので何ごとかと思ったら、
錆びた釘を一本拾ってポケットに入れていた。
「やられた」
ある人にとっては、ただのゴミ。ある人にとっては、使えるもの。ある人にとっては、オブジェ。
あまりに自然な行動で、きっと似た楽しみを味わってるんだろうなと思った。
今回の「ハナニラ」は、下を見ていて良かった花。
特にこの季節は、様々な植物が芽吹き始めるのでうかうかしていられない。
名前も知らない小さな植物が至る所でひっそりと咲いているし、ものの陰で見つけにくいものが綺麗だったりもする。
多分、この習性がついていなかったら気づかなかったかもしれないし、興味も湧かなかったかもしれない。
そう考えると、下を向いて歩くのも悪いことじゃなさそうだ。
特に「ハナニラ」は香りに癖があるので、クセがあるもの同士。親近感が湧いてしまった。
■使用した古い道具■ 平清水焼 片口
point :ハナニラはとても可憐な花で、楚々としています。スッとした茎を生かして生けるのも綺麗ですが
今回は浮かべてみました。
白い陶器の鉢に、違うトーンの白い花を生けることで淡い薄紫のラインが引き立ちます。
<山形平清水焼>
平清水焼が実際に成立したのは江戸中期ころともいわれている。
原土の性質を活かしたものが多く、美しさと温もり、優しさがある。